ダイエットの手法としてカロリー制限があるのですが、どうやら科学的にはカロリー制限は無意味なのだとか。
カロリーの過剰摂取により体重が増えるというのは広く認知されている考え方ですが、実際には体重の増加と摂取カロリーの増加の相関関係は、最近では見られなくなっているようですよ。

なんでも海外では肥満率は上昇しているのに対し、摂取カロリーは減少しているのだそうで、摂取カロリーの増加も、食品から摂る脂質の増加も、肥満とは関係がないようです。
「体内に摂り入れるカロリーと出て行くカロリーが同じなら、体脂肪は変わらない」という法則が成り立ち、体脂肪を減らすには摂取するカロリーを減らせばいいと安易に考えがちですが、そもそも摂取したカロリーはすべて体脂肪にかわるというわけではないということを知っておかなければなりません。
摂取したエネルギーは、燃やされて熱になったり、たんぱく質の合成に使われていたりしますし、全てのエネルギーが脂肪として蓄えられると思うのは大間違い。
人間の体が過剰なエネルギーを消費する方法は、体脂肪として蓄えるほかにも無数にあり、人間の体には、体重をコントロールするためのシステムがいくつもあり、エネルギーがどう消費されるかはホルモンによって自動的にコントロールされるため、私たちが意識的にコントロ―ルできるのは運動によるエネルギー消費だけなんです。
つまり、摂取カロリーを急激に減らすと、体はエネルギーの収支のバランスをとろうとして消費カロリーを急激に減らすだけで、体重の減少には直接つながらないのだそうです。
30%のカロリー制限をすれば、消費カロリーもほぼ同じ30%減少し、エネルギーの収支バランスは常に保たれていることになります。
カロリー制限をすると、それに反応して代謝活動が減り、その減少がいつ終わるともなく続くだけであり、カロリー制限ダイエットによって体重が減ることなんてないのです。
やはり摂取カロリーを減らすことよりも、消費カロリーを増やすことのほうがダイエットには大事なんです。
無理に筋トレやランニングをする必要はありませんが、毎日の行動で、エレベータに乗るのをやめ階段を歩いたり、毎朝の通勤で一駅分歩いてみたりと、まずは身近で毎日できそうなことから始めて、痩せやすいからだを作るようにしましょう。